ニゴウを失ってぽっかりとあいた穴を、埋めるかのようにやってきて、ある日突然、姿を消してしまった奴。
消息は、いまだ謎。
初めて子猫の時から面倒をみることになったネコ。
そのせいか、散歩と木登りが大好きな変なネコになってしまった。
私にはどうも、育児の才能はないようだ。
「知り合いが子ネコを保護したんだけど、飼ってくれないか」と頼まれて引き取ることに。
耳が大きくて、シッポが長い。浮かんだ名前は「シッポ」と「ミミ」(そのまんま)。どっちにするか迷ったけど、「シッポ」は皆に不評だったので、「ミミ」に決定。
怪我をして、道路の端っこでうずくまってるところを保護したと聞いていたので、怖がりで神経質な子だろうと想像してたんだけど、なんのなんの。
あっという間に部屋に慣れて、私に馴れて、その日のうちに外に出て家の周囲の探検まで始めた。
大人ネコにもまったく物怖じしない。ノラ君のほうが戸惑ってる。
手なづけ中
お得意のポーズ。
こんな恰好するくせに、お腹を触ると怒る。
殺生な~~
夜いっしょに散歩に出かけるのが日課だった。
「散歩にいくよ~」と言うとわかってて飛び出していく。紐もつけてないのに、ずっと離れずついてくる。
途中で木登りしたり、鬼ごっこやかくれんぼをしたりしながら町内を一周して帰宅。
約1時間弱のコース。
生まれて初めて、積もった雪を見たミミ。
恐る恐る外に出て、クンクンと雪の匂いを嗅いでたけど、何を思ったのかペロペロと雪を舐め始めた。食いながら一歩一歩雪の中を進んでいく。まるでブルドーザー?
散歩はするし、雪の中を平気で走り回るし、水たまりなんかにも入ってバチャバチャやってるし、ひょっとしてこいつの前世は犬か?
高い所が好きな奴で、木でも塀でも電柱でもあっという間に上ってしまう。
でも下りるのは苦手で、すぐに私を呼ぶ。呼ばれたら駆けつけて身を屈めてやると、背中に飛び下りてくる。
私は歩く踏み台?